家を建てる土地、そのままで大丈夫?2026年10月から沖縄で始まった「盛土規制法」


土地・造成
家を建てるには、当然ですが土地が必要です。

ただ、その土地にそのまま家を建てられるとは限りません。道路との高低差を調整したり、土を入れたり削ったり、擁壁をつくったり。こうした土地の整備も、家づくりの一部です。

そして2026年10月1日から沖縄では、この土地整備に関わる
「盛土規制法」に基づく規制区域の運用
が始まりました。

この記事で考えること
● 一般的な住宅建築でも盛土・切土が関係するケース
● 土地代とは別にかかる造成費
● 許可によって変わる着工までのスケジュール
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家を建てる前に、土地を「整える」ことがある

家を建てるには、当然ですが土地が必要です。ただ、その土地にそのまま家を建てられるとは限りません。

道路より土地が低ければ土を入れることがありますし、反対に高ければ削ることもあります。高低差があれば擁壁をつくったり、雨水を逃がすための排水計画を考えたりすることもあります。

低い土地に土を入れる
盛土
高い土地を削る
切土

こうした「家を建てられる状態に土地を整える工事」は、これまでも家づくりの中で普通に行われてきました。

その計画に、2026年10月1日から沖縄では新しい確認事項が加わりました。

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「盛土」というと、大規模造成の話に聞こえる

沖縄県では2026年10月1日、「宅地造成等工事規制区域」と「特定盛土等規制区域」を指定し、盛土規制法の運用を開始しました。[1]

「盛土」と聞くと、山を削ったり、大きな分譲地を造成したりする工事をイメージしやすいと思います。

ところが、住宅一棟を建てるための土地整備でも対象になることがあります。

例えば
道路より低い土地へ土を入れる。
高い土地を削って駐車場をつくる。
古い擁壁をやり替えながら敷地の高さを変える。

こうした盛土や切土も、一定規模を超えれば工事に着手する前の許可が必要です。[2]

もちろん、土地を少し触っただけですべて許可対象になるわけではありません。ただ、建物だけを見て計画を進めるのではなく、「この土地をどう整えて家を建てるのか」まで早めに確認しておく必要があります。

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沖縄では「買った土地」だけの話ではない

土地を探して購入する場合は、造成費まで含めて予算を考えることも多いでしょう。

一方で沖縄の家づくりでは、親の土地に建てたり、実家を建て替えたり、親の敷地を分けて隣にもう一棟建てたりする計画もあります。

01 親の土地に家を建てる
02 実家を壊して建て替える
03 親の敷地を分けて、隣にもう一棟建てる

土地代がかからない分、「土地はもうあるから」と、敷地そのものの確認が後回しになることもあります。

ただ、今も家が建っている土地だからといって、新しい計画でもそのまま使えるとは限りません。

例えば、今まで2台だった駐車場を3台にするために土地を削る。道路より低い部分へ土を入れて敷地を使いやすくする。親の土地を分けて2棟建てるため、造成計画を見直す。

ここは押さえておきたいところ
同じ土地でも、建てる家や使い方が変われば、必要な造成も変わります。
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「土地代0円」でも、造成費まで0円ではない

実際に家を建てるとなると、無視できないのが造成費です。

国税庁が土地評価に使用する沖縄県の宅地造成費では、土を入れる「土盛費」や、擁壁をつくる「土止費」について1㎥・1㎡あたりの金額が設定されています。[3]

同じ資料には、400㎡、約121坪の土地を1m盛土し、道路以外の3面に高さ1mの擁壁を設ける計算例があります。

整地
28万円
盛土
332万円
擁壁
484万2,000円
参考計算例の合計
約844万円

これは住宅工事の実際の見積金額ではありません。国税庁が土地を評価するための基準なので、実際の工事費は土地の形状や土質、擁壁の仕様、重機が入れるかどうかなどで大きく変わります。

ただ、造成費が数万円、数十万円で済むとは限らないことは、この数字からも分かります。

親から土地をもらって「土地代は0円」と考えていても、土地の状態によっては、家を建てられる状態にするまでに数百万円単位の費用がかかるケースがあります。

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かかるのは、お金だけではない

許可が必要な工事であれば、着工までのスケジュールにも影響します。

沖縄県の手引きでは、5ha未満の盛土・切土について、許可申請の標準処理期間は40開庁日です。土日祝は含まず、書類の補正などにかかる期間も含まれません。[2]

5ha未満の盛土・切土
40開庁日
標準処理期間

40開庁日は、カレンダーで見ればおおよそ2か月です。ただし、申請書を出してから約2か月で必ず造成を始められる、という意味ではありません。

その前に造成計画を決め、必要な図面や書類をそろえます。内容によっては事前相談も必要ですし、許可が下りた後には造成工事そのものもあります。

造成計画
↓
事前相談・申請
↓
審査・許可
↓
造成工事
↓
住宅工事へ

「○月には着工したい」「子どもの入学までには引っ越したい」といった予定があるなら、建物の設計だけでなく、造成と許可にかかる時間まで含めて逆算しておいた方が安心です。

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土地を見るとき、先に確認しておきたい3つ

盛土規制法が始まったからといって、沖縄で家を建てにくくなった、と単純に考える必要はありません。

ただ、間取りや建物金額を詰める前に、土地について確認しておきたいことがあります。

01 高低差
道路や隣地と、どれくらい高さが違うのか。
02 お金
盛土・切土・擁壁などに、いくら必要なのか。
03 時間
許可や造成を含め、いつ住宅工事を始められるのか。

これは、これから土地を買う人だけの話ではありません。親から受け継いだ土地でも、実家を建て替える場合でも同じです。

「土地があるから、あとは家だけ考えればいい」

とは限りません。

先に知っておきたいのは、その土地に家が建つかどうかだけではなく、今考えている家を建てるために、土地へどんな工事が必要なのかです。

そこまで分かれば、造成費も、着工時期も含めて、現実的な家づくりの予算とスケジュールが見えてきます。

イシンホーム沖縄店|家づくり相談
「この土地に、そのまま建てられる?」から確認できます

親から譲ってもらう土地や、建て替えを予定している土地でも、造成や擁壁まで含めると家づくりの予算やスケジュールが変わることがあります。建物だけでなく、土地の状態も含めて確認してみてください。

● 道路との高低差が気になる
● 盛土や擁壁が必要か確認したい
● 造成まで含めた総予算を知りたい
● 希望する時期に着工できるか確認したい


家づくり・土地について相談する

注意事項
盛土規制法による許可・届出の要否は、土地の所在地、規制区域、造成の高さ・面積・内容などによって異なります。記事内の造成費は国税庁の宅地造成費を用いた土地評価上の参考例であり、実際の施工見積額を示すものではありません。具体的な土地については、行政窓口や設計者、施工会社等への確認が必要です。
出典・参考資料
[1] 沖縄県「宅地造成及び特定盛土等規制法(通称『盛土規制法』)」

沖縄県公式ホームページ
[2] 沖縄県「盛土規制法許可申請等手引き(令和8年10月)」

沖縄県 盛土規制法関連資料
[3] 国税庁「令和8年分 沖縄県 宅地造成費の金額表」

国税庁 財産評価基準書
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