沖縄の土地・家づくり
沖縄県の住宅地は、2014年に上昇へ転じてから
2026年まで13年連続で上昇
しています。
では、なぜここまで土地が上がり続けているのでしょうか。そして、これから家を建てる人は「さらに高くなる前に買う」のが正解なのでしょうか。
沖縄の土地が13年連続で上がっている理由
地価上昇=「早く買うべき」なのか
不動産会社と住宅会社では、土地を見る視点がどう違うのか
今の沖縄で、土地をどう探せばいいのか
沖縄の土地は、今年だけ高くなったわけではない
沖縄で土地を探していると、「土地が高くなった」という話を聞く機会が増えました。
沖縄県が公表した2026年の地価調査では、住宅地の平均変動率は前年比+5.3%。全国平均の+1.0%を大きく上回っています。[1]
しかも、今年だけの話ではありません。
沖縄県の住宅地は1999年から2013年まで15年連続で下落していましたが、2014年に上昇へ転換。そこから2026年まで、13年連続で上昇しています。[1]
コロナ禍で上昇率が鈍った時期はあっても、県全体ではマイナスに戻っていません。
沖縄の土地が上がり続ける理由は、一つではない
「観光地だから」「県外の人が土地を買っているから」と説明されることもあります。
もちろん、そうした需要が強い地域もあります。ただ、沖縄県全体の住宅地上昇を、それだけで説明するのは少し乱暴です。
沖縄県は、2026年の住宅地上昇の主な要因として、持ち家比率の低さを背景とした潜在的な住宅需要、木造戸建住宅の普及、住宅供給エリアの拡大を挙げています。[1]
需要が強い一方、便利な場所の土地は限られている
那覇市では住宅需要が強い一方、土地の供給は限定的です。
その需要は市内の外縁部から周辺市町村へ広がり、中部圏域でも沖縄市から周辺市町村へ波及していると国土交通省は分析しています。[2]
木造住宅の普及も、土地需要に関係している
建築費が高騰する中でも、総額の面から木造住宅を選択する傾向が強く、沖縄県も木造戸建住宅の普及と供給エリアの拡大を宅地需要が続く要因として挙げています。[1][2]
いくつもの要因が重なっているため、単純に「観光客が増えたから土地が高い」という話ではありません。
では、これから家を建てるなら早く土地を買った方がいい?
13年連続で上がり、全国平均より上昇率も高い。
ここまで読むと、「だったら、さらに高くなる前に買った方がいいのでは?」と思うかもしれません。
ただ、ここからは少し視点を変える必要があります。
2026年の住宅地は+5.3%ですが、前年の+5.7%からは上昇幅が縮小。上昇地点も176地点から168地点へ減りました。
沖縄県はその背景として、建築費や物価、金利の上昇、人手不足などを挙げています。[1]
これだけで今後地価が下がるとは言えません。反対に、13年間上がったからといって、これからも同じペースで上がり続けるとも限りません。
同じ土地でも、不動産会社と住宅会社では見る場所が違う
不動産会社と住宅会社では、同じ土地を見ても確認するポイントが違います。
どちらが詳しいという話ではなく、それぞれ専門分野が違います。
例えば不動産情報では、「学校まで徒歩10分」「前面道路が広く車で入りやすい」「ハザードマップ上では浸水想定区域外」といった情報を確認できます。
一方、その土地を住宅会社が見ると、
土地として条件が良いことと、希望する家を建てやすいことは、必ずしも同じではありません。
「1,500万円」と「1,800万円」、どちらの土地が安い?
土地価格が高くなるほど、少し条件のある土地も候補に入ってきます。
広告だけを見れば、Bの方が300万円安い土地です。
しかし、古家の解体や造成、擁壁、給排水などに追加費用が必要ならどうでしょうか。
Bが悪い土地という意味ではありません。条件を把握したうえで安いのであれば、良い選択になることもあります。問題なのは、1,500万円という数字だけを見て「300万円安い」と判断することです。
土地を買う価格
家を建てられる状態にするまでの価格
希望する家で暮らし始めるまでの総額
注文住宅を建てるなら、本当に比較したいのは
③まで見た金額
です。
土地が上がっている沖縄で、ではどう探すのか
「慎重に調べていたら、良い土地を他の人に買われるのでは?」
これはその通りです。条件の良い土地に複数の購入希望者が入れば、いつまでも検討できるとは限りません。
だから今の沖縄では、「早く買う」より「早く判断できる準備をしておく」ことが大切です。
土地を探す前に、建物まで含めた総予算を決める
「土地は2,000万円まで」ではなく、建物、土地特有の工事、外構まで含めて、家づくり全体にいくら使えるのかを整理します。
気になる土地が出たら、不動産と建築の両方から見る
不動産会社には価格、法規、道路、周辺環境、ハザードなどを確認してもらい、住宅会社には建物を配置し、駐車場、日当たり、造成などを確認してもらいます。できれば購入前に、簡単な配置図と概算資金計画まで確認しておきたいところです。
「分かっていない費用」も確認する
購入前にすべての金額が確定するとは限りません。地盤など、調査して初めて分かるものもあります。だからこそ、何が確定していて、何がまだ分からないのかを整理してもらいます。
「早く、正しく判断できる状態」をつくること。
沖縄の住宅地は13年連続で上昇しています。そのため、「いつか安くなったら探そう」と待つことが必ず有利になるとは限りません。
一方で、「また上がるかもしれない」という理由だけで決めるのも違います。
土地を探し始める段階で予算や希望する建物をある程度整理し、気になる土地が出たら、不動産会社には「土地としてどうか」を、住宅会社には「ここでどんな家になるか」を見てもらう。そのうえで、住み始めるまでの総額を確認する。それが、今の沖縄で土地を探す一つの考え方です。
気になる土地が出たら、買う前に一度「家を載せて」確認しませんか?
土地だけを見ても、希望する家がどう入るか、最終的にいくら必要になるかは分かりません。具体的な候補地があれば、建物配置や駐車計画、土地特有の費用まで含めて一緒に整理できます。
地価調査の平均変動率は、沖縄県内すべての売地が同じ割合で値上がりしたことを示すものではありません。基準地の標準価格をもとに算出された平均値であり、実際の土地価格や動向は地域・立地・土地条件によって異なります。また、沖縄県の地価調査は毎年7月1日時点、国土交通省の地価公示は毎年1月1日時点の価格を調査する別制度です。
