日銀、政策金利1.0%時代。変動金利はあと何%上がると固定金利より不利になる?

日銀、政策金利1.0%時代。変動金利はあと何%上がると固定金利より不利になる?

ニュースで最近よく耳にする、「日銀の政策金利が1.0%に」という言葉。

「住宅ローンの金利も上がるらしい」と聞いて不安になっても、そもそも政策金利が何なのか、自分たちの住宅ローンにどの程度影響するのかまで理解している方は、そう多くないと思います。

このコラムを読むと、次のことがわかります。
  • そもそも「政策金利」とは何なのか
  • 政策金利が上がると、私たちの生活や住宅ローンに何が起きるのか
  • 35年・40年・50年ローンでは、将来の負担がどう変わるのか
  • 変動金利が上昇する時代に、住宅ローンをどう考えればいいのか
  • 沖縄で利用できる、金利上昇局面ならではの選択肢

結論を先に言えば、大切なのは「これから金利が何%になるのかを当てること」ではありません。

金利が上がった場合でも家計が成立するように、借入額・返済期間・住宅性能まで含めて住宅ローンを設計することです。

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そもそも「政策金利」とは?

政策金利とは、簡単にいえば、日本銀行が世の中のお金の流れを調整するための基準となる金利です。

現在、日本銀行は短期金利を主な金融政策の手段としており、2026年8月時点では無担保コール翌日物金利が1%程度の水準で推移しています。[1]

景気や物価の状況に応じて金利を動かし、お金が借りやすい環境にしたり、反対に過度な物価上昇を抑えたりします。

日銀が政策金利を上げる

金融機関の資金調達コストや市場金利に影響する

預金・企業融資・住宅ローンなどの金利にも波及する

したがって、「政策金利1.0%=住宅ローン金利1.0%」という意味ではありません。

住宅ローンには各金融機関の基準金利や優遇幅があり、固定金利には長期金利など別の要因も影響します。

つまり

政策金利は、住宅ローンの金利を直接決める数字ではありません。
ただし、住宅ローン金利が動く大きな出発点の一つです。

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政策金利が上がると、私たちの生活にはどう影響する?

金利上昇には、プラスとマイナスの両面があります。

預金金利が上昇すれば、貯蓄する側にはプラスです。一方で、住宅ローンや自動車ローン、企業融資など、お金を借りる側の負担は増えやすくなります。


お金を「預ける人」には追い風になりやすく、
お金を「借りる人」には負担が増えやすい。

その中でも影響が大きいものの一つが、数千万円を数十年かけて返済する住宅ローンです。

これまで日本では低金利が非常に長く続いてきました。住宅金融支援機構も、バブル崩壊後から近年まで、政策金利と変動型住宅ローン金利が低い水準で推移してきたことを整理しています。[2]

そのため、

「過去を振り返ると、変動金利を選んだ方が有利だった」

という話を耳にしたことがある方もいるでしょう。

この認識には理由があります。

ただし、それは「変動金利という商品は固定金利より必ず得をする」という意味ではありません。

日本で長期間にわたり金利が下がり、その後も低い状態が続いた結果として、変動金利に有利な環境が続いたということです。

2024年のマイナス金利解除以降、この前提は変わり始めています。

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さらに沖縄では「40年・50年ローン」が重要になる

もう一つ、現在の住宅購入では大きな変化があります。

住宅ローンの返済期間が長くなっていることです。

住宅金融支援機構の2026年1月調査では、住宅ローン利用者のうち35年を超える返済期間を選んだ人は23.4%。およそ4人に1人です。[3]

沖縄では、琉球銀行・沖縄銀行ともに最長50年の住宅ローンを取り扱っています。[4]

土地価格や建築費など住宅取得に必要な費用が大きくなる中で、返済期間を40年・50年へ延ばし、毎月の返済額を抑えることには合理性があります。

ただし、返済期間を長くするときには、現在の月返済額だけでは見えにくい数字があります。

つまり

50年ローンのメリットは「月々を抑えられること」。
一方で、「借りたお金がゆっくり減っていく」という特徴もセットで考える必要があります。

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数字で見る、35年・40年・50年ローンの違い

ここからは、実際の返済額と20年後の残債を使った少し細かい計算です。

「正確な数字より、結局どう考えればいいのかを先に知りたい」という方は、この章を読み飛ばして問題ありません。

→ 05「結局、住宅ローンをどう考えればいい?」まで進む

ここでは一例として、5,500万円を年1.425%、元利均等返済・ボーナス返済なしで借りた場合を比較します。

※1.425%は比較条件をそろえるため、琉球銀行が公開する資金計画シミュレーションで使用されている想定適用金利を参考にしています。実際の適用金利を示すものではありません。[5]

返済期間 月返済額 20年後の残債
35年 約16.6万円 約2,695万円
40年 約15.0万円 約3,139万円
50年 約12.8万円 約3,754万円

35年から50年へ延ばすと、毎月の返済額は約3.8万円下がります。

一方、20年後の残債を見ると、35年では約2,695万円、50年では約3,754万円。

その差は約1,060万円です。

20年後に残っている住宅ローン
35年
2,695万円
40年
3,139万円
50年
3,754万円

ここで重要なのは、「50年ローンは利息が増える」という話だけではありません。

変動金利では、将来金利が上がったとき、その時点で残っている元金に対して金利上昇の影響を受けます。

20年後に同じ金利上昇が起きても、残債2,695万円の人と3,754万円の人では、その影響は同じではありません。

要点だけ言うと

「50年ローンは月々を安くできる。でも、その分ローンの減りが遅いので、将来金利が上がったときに影響を受ける金額が大きく残りやすい。」

だから50年ローンを見るときには、現在の月返済額だけでなく、5年後・10年後・20年後の残債まで確認する必要があります。

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結局、住宅ローンをどう考えればいい?

ここまでの数字をすべて覚える必要はありません。

では、変動金利は「何%まで上がったら危険」なのでしょうか。

例えば、「3%まで上がったら危ない」と一つの数字で考えたくなります。

しかし実際には、同じ3%でも条件によって意味が変わります。

同じ「金利3%」でも――

3年後に3%になるのか。
10年後に3%になるのか。

そのとき住宅ローンが5,000万円残っているのか。
3,000万円まで減っているのか。

家計への影響は同じではありません。

さらに、変動金利がその時点の固定金利と同じ水準になった瞬間に、それまで変動金利を選んでいた人が不利になるわけでもありません。

それまで低い金利で返済してきた期間があれば、その間の利息負担は抑えられているからです。

つまり

見るべきなのは「金利が何%になるか」だけではありません。

「いつ上がるのか」×「そのときローンがいくら残っているのか」をセットで見る必要があります。

変動金利が固定金利より不利になる境目も、借入額、返済期間、金利が上昇する時期、固定金利側の条件などによって変わります。

だからこそ、住宅ローンを考えるときには少なくとも次の3つを確認しておきたいところです。


① 5年後・10年後・20年後の残債はいくらか

② 金利が現在より1%、2%上昇したら月返済額はいくらになるか

③ その返済額でも、教育費・生活費・老後資金を含めて家計が成立するか


住宅ローンは「一番低い金利を当てるゲーム」ではありません。

条件が悪くなった場合でも返済を続けられるように、自分たちが耐えられる範囲をあらかじめ数字で確認しておくことが重要です。

自分たちの場合は?
「金利上昇予測型返済シミュレーション」で確認できます

沖愛ビルドでは、このコラムの内容に合わせた「金利上昇予測型返済シミュレーション」をご用意しています。

これは、将来の金利を予言するためのものではありません。

「もし金利がこう動いたら、自分たちの住宅ローンはどうなるのか」を複数のケースで比較し、将来起こり得る変化に家計がどこまで対応できるかを確認するためのシミュレーションです。

例えばケースA|途中から金利が上昇すると想定
当初5年間は固定金利
→ 15年後には金利3.0%
→ その後は4.2%で全期間固定
例えばケースB|最初から全期間固定すると想定
2026年から35年・40年・50年を
全期間固定3.8%で返済

こうした条件を設定すると、単純な「毎月いくら払うか」だけではなく、


・5年後、10年後、20年後の残債
・金利上昇後の月返済額
・支払利息の累計
・完済までの総返済額
・35年、40年、50年でどこまで結果が変わるか

まで比較することができます。

もちろん、3.0%、4.2%、3.8%という数字は将来の金利予測ではありません。

「こうなったらどうなる?」という仮定を置くためのシナリオです。

2%まで上昇する場合、3%まで上昇する場合、想定より早く金利が上昇する場合、反対にそれほど上昇しなかった場合など、ご自身の予想や不安に合わせて条件を変更できます。

このシミュレーションで知りたいこと

「どの金利が正解か」ではありません。

複数の未来を置いてみたときに、どのケースまでなら自分たちの家計が無理なく成立するのか。

その範囲を、家を建てる前に把握しておくことです。

借入額、返済期間、固定・変動の選び方、ご家族の将来計画によって結果は大きく変わります。

「もしこうなったら?」というご要望や予想を伺いながら、いろいろな可能性を一緒に探ってみましょう。

では、物価も土地価格も上がっている沖縄では、ただ住宅取得の負担が増えるだけなのでしょうか。

実は、沖縄では住宅の性能を利用して、住宅ローンの条件そのものを変えられる選択肢があります。

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沖縄だから使える選択肢。琉球銀行の「ZEH専用住宅ローン」

琉球銀行では、一定の省エネ性能を満たす住宅を対象とした「ZEH専用住宅ローン」を取り扱っています。

2026年8月現在の条件では、ZEP Ryukyu加盟事業者が施工等を行う対象住宅について、金利優遇が用意されています。[6]

当初5年間 固定金利0.5%
対象となる住宅性能によっては0.65%~。

返済期間は最長50年

そして5年間の固定期間が終わった後は、その時点で変動金利または固定金利を改めて選択できます。

この商品の特徴は、単純に「最初の金利が低い」ということだけではありません。

先ほどと同じ5,500万円・50年で、最初の5年間を0.5%と1.425%で比較すると、概算では次のようになります。

0.5% 1.425%
月返済額 約10.4万円 約12.8万円
5年間の支払利息 約131万円 約378万円
5年後の残債 約5,010万円 約5,109万円

5年間の支払利息には、概算で約247万円の差が出ます。

さらに0.5%の場合は、毎月の返済額を抑えながら、5年後には元金も約100万円多く減っています。

そして、その5年間は金利を固定したまま市場の動きを確認できます。

5年後に変動金利がどうなったか、固定金利がどうなったか、自分たちの収入や家族構成がどう変わったか。

それを確認したうえで、その後の金利タイプをもう一度判断できます。

つまり

当初5年間の低い固定金利で元金を減らす。
その間に金利環境を見る。
そして5年後に、もう一度選ぶ。

現在のような金利上昇局面では、非常に特徴的な仕組みです。

もちろん、「5年間0.5%だから絶対に安心」という意味ではありません。

5年後に選べるのは、あくまでその時点の金利です。将来の金利が高くなっていれば、その後の返済負担も増えます。

それでも、最初の5年間の金利を抑えながら元金を減らし、その後の判断を5年後にできるという点は、住宅ローンを考えるうえで大きな特徴です。

ZEHは「電気代の安い家」だけではない

ZEHというと、「省エネ」「太陽光発電」「光熱費を抑えられる住宅」というイメージが強いかもしれません。

しかし沖縄では、住宅性能によって住宅ローンの条件そのものが変わる場合があります。

住宅性能を高める

光熱費を抑える

住宅ローンの金利条件が変わる

支払利息・将来の残債が変わる

長期的な家計にも影響する

つまり、住宅性能は「建築費がいくら高くなるか」だけで判断するものではありません。

建築費、光熱費、住宅ローンまで含めた住宅取得後の総支出で比較する必要があります。

沖愛ビルドは「ZEP Ryukyu」加盟事業者です

ZEP Ryukyuは、沖縄県内でZEH・省エネ住宅の普及を進めるため、琉球銀行と住宅関連事業者が連携する取り組みです。

琉球銀行が公表する加盟事業者一覧にも、株式会社沖愛ビルドが掲載されています。[7]

住宅ローンについて調べれば調べるほど、「結局、自分たちの場合はどうなのか」という疑問が残ると思います。

そこで沖愛ビルドでは、この記事で解説した考え方を実際のご家庭の条件に落とし込む「金利上昇予測型返済シミュレーション」をご用意しています。

年齢、世帯収入、土地の有無、借入予定額、35年・40年・50年といった返済期間を入力し、


「15年後に金利3%なら?」
「その後4%を超えたら?」
「最初から全期間固定なら?」
「ZEH専用住宅ローンを使った場合は?」

といった複数の可能性を比較できます。

将来の金利を当てることはできません。

だからこそ、起こり得るケースをいくつか並べ、自分たちがどこまでなら無理なく返済できるのかを、家を建てる前に確認することに意味があります。

「35年・40年・50年のどれが自分たちに合っているのか」
「ZEH専用住宅ローンを使うと実際にいくら変わるのか」
「金利が何%まで上がっても家計が成立するのか」

一般論ではなく、ご自身の数字で確認してみたい方は、ぜひ一度ご相談ください。


金利上昇予測型シミュレーションを相談する

※住宅ローン金利・制度は2026年8月時点で公表されている情報を基にしています。実際の適用金利、審査条件、団体信用生命保険、融資手数料、保証条件等は金融機関・申込者・住宅性能等によって異なります。

※記事内の返済額、支払利息、残債は、記載した条件による概算シミュレーションです。実際の返済額を保証するものではありません。

※「金利上昇予測型返済シミュレーション」で設定する将来金利は、将来の金利を予測・保証するものではなく、返済計画を比較するための仮定条件です。

※本記事は特定の金融商品や金利タイプを一律に推奨するものではなく、住宅取得時の資金計画を検討するための情報提供を目的としています。

主な参照資料
  1. 日本銀行「金融市場調節・政策金利関連情報」 
    日本銀行公式サイト
  2. 住宅金融支援機構「住宅ローン金利のこれまでとこれから」 
    フラット35公式サイト
  3. 住宅金融支援機構「住宅ローン利用者調査 2026年1月調査」 
    住宅金融支援機構公式サイト
  4. 沖縄銀行・琉球銀行 住宅ローン商品情報 
    沖縄銀行 /
    琉球銀行
  5. 琉球銀行「住宅ローン資金計画」 
    琉球銀行公式サイト
  6. 琉球銀行「ZEH(ゼッチ)専用住宅ローン」 
    琉球銀行公式サイト
  7. 琉球銀行「ZEP Ryukyu」 
    琉球銀行公式サイト
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